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ハイ・スピード・レンズの世界(1) Xenon 5cm F1.5

ライカでF2より明るいハイ・スピード・レンズ初代は表題のXenonである。1936年製造開始で、5群7枚のレンズ構成、絞りは1.5〜9まで。最小絞りが9というレンズは初めて見た。
F2の世界がSummar→Summitar→Summicronと変遷したように、F2より明るいレンズの世界はこのXenonを始祖としてSummarit→Summiluxへと代替わりしていく。残念ながらこのシリーズではSummiluxはどうにも入手できそうにない。玉がないのではなく、値段が高過ぎるからだ・・・苦笑。
Xenon5cmF1.5はライカのレンズの中でも異色な存在で、シュイナイダー社からライセンスを受けて製造されたものである。ニーズや値段などの問題もあったのだろうが、6,190本しか売れていない。

このレンズよりSummaritを先に入手したが、まさか6,000本しかないXenonを入手できるとは思っていなかったし、先述の通りSummaritの子にあたるSummiluxは高嶺の花なので、どこかのタイミングでSummarit単体をちゃんと採り上げようと考えていた。

さて入手したXenon、シリアルナンバーから1937年と推定されるが状態はよく、じゅうぶん実用的である。さすがに本数が少ないレンズなので使用レポートがあまり見つからないが、コントラストが低いとか逆光に滅法弱いとかという話もある一方、柔らかい表現ができるという話もあった。
ちょうど祝日の3月20日に到着予定だったのでレンズ到着を待っていつもの中国庭園に行ったら閉園時間を過ぎておりました・・・苦笑。仕方がないので大師公園や川崎大師をブラブラ散歩しながら撮ってみる。

陽が長くなったとはいえ、夕方5時を過ぎるとモロに逆光という場面はあまりなかったが、比較的逆光にも耐えていると思う。
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順光ならもちろん絞り開放でも全然問題ない。
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というか、むしろ適度なやわらかさが心地よい。


カラーの発色もちょっと懐かしい感じの色合いで好ましいが、モノクロの雰囲気がまたいい。
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撮影場所や角度等を誤ると前回記事のような目眩しそうな激しいボケが現れるが、写し方を工夫するとなだらかで綺麗なボケも出て、なかなか幻想的だと思う。
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後ろの方のボケなんて溶けるような感じですね。




22日のDiglightでのセッションではほぼXenon一本で押し通した。50mm(実質75mm)の画角はパブでのセッションだとひとりを大写し、という構図になりやすいが、ここなら後ろにも引けるし適度な明るさも担保されているので撮影しやすい。


店に入って左手にある掲示板。
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店の作りが結構古風なのでモノクロだと雰囲気が出ます。

セッション前のひととき。
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フルート談義にアルコール談義に花が咲く。

気さくなキャサリン女史にセンパト・パレードの報告。
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フルタケさん自ら用意したセンパトグッズでコスプレ大会だったようです。

本日の一枚はこれかなぁ。
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モノクロでも同様のいいショットがあったけど本日はカラーで。

Diglight常連さんも最近スプーンなど小技習得が盛んです。
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やおら席をこさえて、MUCBでバックアップなんて絵も増えてきました♪




因みに、ライカのレンズはフレアは出るがゴーストは出にくいと思っていたのだが、Xenonは状況によっては派手にゴーストが出る。Summaritでも予期せぬゴーストに驚いたが、この当時の大口径ハイスピードレンズにはありがちなことのようだ。
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ゴーストも綺麗に対角線上に並んだらまんざらでもない絵になる気がする。

フレアもそうだが、ゴーストについても出ることを想定した撮影ができるとより楽しいだろうね。

この一族の難点は重さ・・・だね。(苦笑)。


続く・・・

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[ 2012/03/29 01:31 ] Camera | TB(0) | CM(0)

ハイスピードレンズ

表題は「開放値が明るくシャッタースピードを稼げるレンズ」ということ。5cmF2の世界はSummar、Summitar、Summicronとラインアップが揃ったし、と思っていた頃にオークションで出物があった。実は何度か「この値段なら」と食指を動かしかけたことはあるのだが、それまでより安価で状態のよさそうなものが出てきてしまった。結局ポチっと逝ってしまう「こらえ性のなさ」には呆れるほかない・・・苦笑。
デジタル全盛の今、ハイスピードレンズなんて死語だと思うが、古いレンズの世界で、新しいことにチャレンジした功績と実績は暖かく伝えるべきだというのが今回のネタの始まりである。

最初に到着したレンズの筆おろしは3月10日(土)。たまたまテレビで見た藤牧義夫の作品がなかなかよくて鎌倉まで観に行ってきた。
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このボケ方を見ただけでレンズ名がわかる方も多いのではないだろうか(笑)。凄まじい渦巻きの嵐である。

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場所を選んで絞り開放ならいつでも再現できる光景ではある。


時期を少しずらして先述のレンズのお父さんが手元に来た。
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ピントの真ん中だけ見事に焦点があった独特な映像を結ぶ。

実に良くできたレンズでたちまち虜になってしまった。というわけで、また踏み入れてはいけない世界に足を突っ込んだようだ・・・苦笑。

HiSpeed.jpg
左からXenon5cmF1.5Summarit5cmF1.5である。


続く・・・。
[ 2012/03/26 00:18 ] Camera | TB(0) | CM(0)

Nokton Classic 40mm F1.4

NoktonClassic40mmF1.4
NoktonClassic.jpg
以前に軽く触れたし、前記事でも写真を載せたのがこのレンズ。


オークションを眺めていたら新品同様らしきこのレンズがフード付で出品されていたので思わずポチっと逝ってしまった(苦笑)。ご丁寧に保護フィルターもついてきた。
このレンズ、メーカーの能書きは

・・・引用開始・・・

● 20世紀の名作レンズを徹底解析
開放ではやわらかく、絞ればシャープに。過去の名作レンズは、数値性能が低くても心地よい個性を発揮していました。「レンズの味」と表現される分野に注目し、あえて非球面レンズを使用せずに新設計されたノクトン・クラシック。測定数値に現れる性能ではなく、撮影結果の美しさにこだわった1本です。

云々・・・。
・・・引用終了・・・


コシナ(Cosina)は1999年からVoightlanderブランドのカメラ・レンズの販売を開始した会社で廉価で性能が優れているレンズを生み出している会社。Noktonの名は夜想曲(ノクターン)が由来で、VoightlanderブランドではF値1.5以下のレンズに名付けられるシリーズらしい。クラシックへの拘りはシングルコートのレンズまで発売する念の入りようである。

40mmの画角はSummicron-Cという大本命がいるのに・・・と思いつつポチってしまったが、ファインダーを覗いた瞬間に「あぁ、これはSummicron-Cが源流にありそう」と感じた。(実際、Summicron-CとNoktonClassicを徹底比較しているサイトもある)

もちろん写り具合は頗るいい。
3月7日(水)Warrior Celtのセッション。
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Warrior Celtに限らず、セッションをするパブは照明が暗いことが多いからこういう明るいレンズは扱いやすく失敗が少ない。最短撮影距離が70cmというのもありがたいね。

こちらは昨日3月24日のMcCann's セッション。
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アイリッシュウイスキーのシングルモルト達。
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柔らかい味わいのPowers、最高ですね(嬉)。


オールドレンズを研究したというこのレンズ、多少とろくさいところがあるかと思ったが、現代的かつ柔らかいいい映りがする。
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40mmのレンズはそんなに数はないが、Summicron-CとNoktonClassicがあればもうじゅうぶん、という感じですな。

[ 2012/03/25 14:34 ] Camera | TB(0) | CM(2)

一年越しのHappy St.Patrick's Day

気がつけば当ブログも17万アクセスを突破していたようで、ご覧頂いている方々に感謝申し上げます。

この間の週末、天候は少々厳しかったようだが、まずは無事に表参道のパレードができたこと、センパトに付随するイベントが開催されたことにおめでとうございます、ですね。
私めは基本的にパレード不参加の方針で今まで来ていて、昨年はその禁を破ろうとしたら震災が起きたので自粛しておりました。いくつか参加依頼を送っていただいたのですがスミマセン。時期的にも今年は阪神大賞典(G2,天皇賞の前哨戦)・スプリングS(G2,皐月賞の前哨戦)と被ってしまったので競馬を優先しました(笑)。

それにしてもこれはヒドいぞ・・・呆
Hansindaisyoten_2012.jpg

馬単ではなく馬連・枠連・ワイドにしておいたからよかったようなものの、こういう変なクセを持った強い馬というのは実に性質が悪い。こういうアクシデントを見ると10年ほど前にラガーレグルスという困った馬がいたことを思い出す。共同通信杯時にゲート内で膠着して2秒の出遅れ、皐月賞では発走寸前にゲート内で立ち上がり騎手を振り落としたばかりか、馬自身もゲートから出ることができなかったという椿事を引き起こした馬だ。結局ゲート再審査がうまくいかなかったり故障でその後一度もレースに出てくることはなかった。
今回のオルフェーヴルの逸走に対して平地調教再審査が課されるらしいが、馬券を買う立場としては極論するとこういう馬はできれば一定期間出走禁止にしてほしいと思う。単勝1.1倍の馬がこれでは正直やってられない。
何より気になったのはオルフェーヴル陣営のコメント。直接取材しているわけではないからマスコミの報道にも問題があるかもしれないが、陣営からはすべて馬の問題みたいなコメントが目立ち、よく調教されていない馬を出走させた責任は重いという雰囲気があまり感じられない。ジョッキーにしても馬の後ろに入れてなだめることさえせずにずっと外目を回していたし、直線で内へ斜行しているのに左ムチを入れてヒルノダムールの進路妨害をした稚拙な騎乗をもっと反省すべきと思う。



それはさておき・・・

3月17日(土)は本当のSt.Patrick's Dayであったが、関東地方は朝からずっと雨でした。横浜パレードは大変でしたろうが、翌18日(日)は時折雨が降ったもののどうにか持ちこたえたようで何よりでした。昨年あんなことがあっただけに関係者各位もホっとされたのではないでしょうか。
私めはテレビでの競馬観戦を終えてからおっちらおっちらと御徒町までお出かけ。Warrior Celtでのセッションに参加してきました。
例年ごった返す店内ですが、今年は静かでした。某所でお会いした丙○さんに伺ったところ、パレードに参加している外国人がすごく少なかったとか。その辺も影響しているのかもしれませんね。

奏者席も空席があるぐらいの状態でセッションは始まりました。
WarriorSession_20120318_1.jpg
NoktonClassic40mmF1.4 with GXR
WarriorSession_20120318_2.jpg
NoktonClassic40mmF1.4 with GXR

そんな中、新たな蛇腹チームが誕生・・・笑
WarriorSession_20120318_3.jpg
NoktonClassic40mmF1.4 with GXR
WarriorSession_20120318_4.jpg
NoktonClassic40mmF1.4 with GXR
なかなか息の合ったよいセットでした。


途中から578さんとHagiさんも登場。セッションに勢いが出てきます。
WarriorSession_20120318_6.jpg
NoktonClassic40mmF1.4 with GXR


私からは「Jenny's Welcome To Charlie/The Girl That Broke My heart/Exile Of Erin/Hunter's Purse/Toss The Feathers #3/Toss The Feathers #2/Toss The Feathers #1」という長ったらしいセットを出しました。通常は最初3曲をセット、最近出していなかった後半4曲をセットにするのですが、たまたま思いついてやってみた割にはまぁまぁだったかな。因みにToss The Feathersは、#3→#2はできるけど、逆はできません・・・苦笑

まったりとお祭り気分を楽しむよいセッションでした。
WarriorSession_20120318_8.jpg
Summitar5cmF2 with GXR
WarriorSession_20120318_9.jpg
Summitar5cmF2 with GXR




翌日は仕事だし早めに切り上げて品川で途中下車。
Sinagawa_20120318_1.jpg
Summitar5cmF2 with GXR

こちらはほぼ満席。ピーク時は席に入れない奏者結構おられたらしい。
Sinagawa_20120318_2.jpg
Summitar5cmF2 with GXR
ダンスのステップ練習もやっておられました。
Sinagawa_20120318_3.jpg
Summitar5cmF2 with GXR


余韻、余韻・・・。
[ 2012/03/20 12:33 ] Session & Event | TB(0) | CM(2)

5cm F2 の世界(3) Summicron 5cm F2(M、沈胴)

Summicron5cmF2(M、沈胴) No.1233803
Summicron5cmF2.jpg

SummicronはSummitarの後継レンズとして1953年にスクリューマウントで登場したレンズ(Mマウントは1954年発売開始)。バルナック型ライカの定番レンズがElmarなら、M型ライカの定番はSummicron、という代表的なレンズのひとつだ。初期は沈胴式で1956年から固定鏡胴となったようである。
私が入手したのはMマウントの沈胴式でシリアル・ナンバーから1954年、製造開始年のものと思われる。6群7枚構成で、前玉2枚を貼り合わせず空気層を作ったことから「空気レンズ」を使っていると話題になったそうだ。Summar→Summitarと変遷してきたライカF2レンズの世界、硝材やらコーティングやらいろんな進化を経て空気レンズが可能となり、Summicronに至ったということだろう。これまでElmar(5cm、9cm)、Summar、Summitarと沈胴式レンズを入手してきたが、Summicronの作りはレンズそのものが芸術品といいたくなる出来栄えだと思う。

仕入れたブツの外観はパーフェクトに近いが、レンズは端の方にハッキリとわかるキズがあり、前玉にも拭き傷がチラホラ。前稿のSummitarの状態には及ばないものの大方60年前のレンズと思えばじゅうぶんだが、絞り開放での無限遠はピントがやや甘い。逆光でフレアが出るのはこの時代のレンズでは仕方がないところだが、Summar、Summitarと進化していく過程で着実に改善していてじゅうぶん許容範囲だ。

初撮りは2月24日(金)O'Brien's@日吉
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TRAD(♀)さんからKanaさんへの宅配便を頼まれたこともあって、お邪魔してきた。比較的広くて明るい店内だったので撮影条件は結構いい。久しぶりのMIP生演奏を楽しみました。

毎度お馴染みの中国庭園。
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鴨がスイスイ泳いでおりました。


3月に入ってからは時折暖かい日もあるのでそんなときは会社帰りに散歩がてら目についたものをテキトーに写真を撮りながら日本橋まで歩いたりします。

ややフレアが出てますが、永代橋。
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先日、藤牧義夫展を見に行きましたが、永代橋の絵がなかなかよかった。


看板ジャックは結構好きなので、日本橋のCelts。
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色合いも背景のボケ方もいいですね。


店名を忘れたけど風情のある入り口。
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日本橋界隈のメイン通りは光量もじゅうぶんで写真を撮りやすい。


たまには人様の食事風景を盗み撮りしてみたり・・・笑
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最短撮影距離が1mなのでちょいと厳しいけど、よく撮れているなぁ。


東京駅八重洲地下中央口の工事がほぼ終わったようです。
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仮設材等の撤去作業を暫し眺めておりました。


さすがライカ黄金期の代表的レンズだけあって、場所を選ばずによい描写をしてくれる納得のレンズでした。50mm(実質75mm)の画角にもだいぶん慣れてきたし、Summar、Summitar、SummicronのF2トリオにElmarも加えたラインアップからその日の気分でいずれか一本選んで、一日それで押し通す、なんていう遊び方がいいのかなぁ、と思います。

5cm F2の世界、おしまい。
[ 2012/03/14 23:38 ] Camera | TB(0) | CM(0)

5cm F2 の世界(2) Summitar 5cm F2

Summitar5cmF2 No.505462
Summitar.jpg


SummitarはSummarの後継レンズで1939年発売開始。私が入手したものはシリアルナンバーから発売開始年である1939年のものと推定される。1955年まで約17万本製造されたというから、時代背景を考慮しても相当なロングセラーといえる。4群7枚構成のガウス型でSummarの改良版、開放時の解像度の向上とフレアーの著しい減少に成功した、というレンズだ。
製造期間が長く、しかもその間に戦争を挟んでいるためSummarと違って同じSummitarでも仕様の変遷があるようだ。中にはSummicronのレンズ構成にSumitarの鏡胴という珍品もあるらしい(もともとはSummicronもSummitarで発売する予定だったらしい)。
戦前のものは当然ながらノン・コーティングで1946年以降からコーティングありだとか、その他にも絞りの形が違うとか、絞りがF2〜12.5がF2〜16になったとか・・・。これはSummitarに限らないことだが、レンズの個体差(保存状態も含む)も相当あるようだ。

先述した通り、私が入手したのは初期型でわが母上と同い年である(笑)が、出品者の謳い文句通りというより、想像以上に素晴らしい状態である。この方からはElmar 5cm F3.5も仕入れたのだがこちらも非常に状態がよい。荷物をあけてレンズを眺めただけで「これは凄そう」と思ったが、まずは試写しないとね。
(後日セッション仲間の写真屋さんにもお見せしたところ、「この状態でその値段は良心的」とお墨付きをもらった。)

というわけでお決まりの中国庭園へ。
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ドハっ、これは凄い。もろに逆光というのは試していないが、晴天下の絞り開放でもこの程度の明るさならビクともしない。
よいレンズがよい被写体を引き寄せたという感じでこの日は寒かったもののよい天気、いろんな被写体で試し撮りができた。
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翌日も川崎大師へ足を運んでみたが、曇の陰鬱な感じも含めてよく撮れる。
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別に狙ったわけではないのだが、ボケ方はこんな感じ。Summarよりちょっと煩い感じだが工夫ひとつでどうにかなるだろう。

この日は曇りで結構寒い日だったが、人出はまぁまぁ。人が寄ってもほとんど動かず寒さに耐えているネコをかわいがったり写真を撮ったり。
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カラーの映りもよい感じだが、モノクロにすると階調豊かな表現をしてくれる。

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尻尾を足に絡ませて冷えを防いでいる図(笑)


実は次に紹介するSummicron5cmF2を先に仕入れたのだが、Summitarの一連のショットで「げ、Summicronよりいいかも」と思ったのはナイショの話・・・(笑)。状態のよさがなせる業であろうが、このレンズは素晴らしい。常用レンズ決定ですな。

続く・・・
[ 2012/03/13 23:42 ] Camera | TB(0) | CM(0)

5cm F2の世界(1) Summar

前回記事に登場した沈胴式+5cm+F2の3レンズ、系譜的に言えばSummarを始祖としたF2の直系三代で、発売開始年は

Summar:1933年
Summitar:1939年
Summicron:1953年(Mマウントは1954年)

となっている。親子三代などとよくいうが、ライツ社が心血を注いだF2血脈といったところだろうか。間に別ネタが入ってしまうかもしれないが、折角この三代を入手したことだし、各々について分けて書いてみようと思う。

Summicronから見てお祖父さんにあたるSummarは当時のライバルだったContaxのSonnar50mmF2(1932年)に対抗すべく開発されたライカ初の大口径レンズである。1933年から1938年の間に約12万本製造されたそうだ。
尚、以前にSummarを採り上げたときに一種類のみと表記したが、発売初期には固定鏡胴のものが2000本ほどあったことを付記しておく。

Sonnar(カール・ツァイス)の3群7枚ゾナー構成に対して、Summar(ライツ)が4群6枚ガウス型。詳しいレンズ理論は説明できないので詳細は省くが、この当時はコーティングの技術がなかったため、空気との境界面が多いガウス型は内面反射が多く、世評もSonnarが圧倒的優勢だったようである。「開放から使えるSonnar、開放では像を結ばないボケ玉のSummar」という酷評もあったらしい。いくらなんでも開放で結像しないというのはヒドい表現だと思うが、Summarは前玉に柔らかい硝材を用いていたため傷つきやすいという致命的な欠陥も持ち合わせていた。私が入手したものも細かいキズやクモリがあるが、ある意味このレンズの状態はそれが一般的っぽい。神業的磨き師がおられるらしく、その方の手にかかるとSummicron並の像を結ぶレンズに生まれ変わるとも聞く。絞りはF2〜12.5まで。

Summarの絵は過去にも紹介したが、そこからまた結構いろんな場面で使ってみたのでもう一度紹介してみよう。

逆光に滅法弱く晴天下では順光でも注意が必要なレンズだが、光の入る方向を工夫してあげれば開放でもしっかりとした輪郭が出る。これは3月1日(木)のADLIB@横浜にお邪魔した際に撮影した。ライブハウスも照明の度合いを読むのが案外難しい場面だと思う。
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比較的小さいハコで後ろにもあまり引けないから構図はなかなか難しいのだが、比較的綺麗に撮れている。

そこそこ明るさが担保されている環境であれば夜間でも実にしっとりとしたいい質感が出る。
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扱いに慣れてきたというのもあるが、「ボケ玉なんて誰が言った?」というツッコミをしたくなるくらいよく撮れていると思う。

ところで・・・。
たまたま見かけたページ(http://www.geocities.jp/scc666jp/page0423.html)にあった以下の表記が、Summarの使い方のヒントになるかもしれない。

・・・引用開始・・・
高感度フィルムを使用する場合,快晴の海や山(5月頃の残雪など)では最大に絞ってもシャッター速度1/500秒では露出オーバーになる可能性がある。 1/1000秒を備えたカメラであればまず安心だが,光量の多い所での撮影ではISO 100程度のフィルムを用意しておいた方が良いであろう。
・・・引用終了・・・


晴天下では順光でも絞り開放ではフレア気味で夢見心地みたいになるのはISO感度も関連するのか、と思い当たった。ISO-Lo(GXRの表記。実質ISO100相当)、露出もアンダー気味(-0.3〜-1.0)で撮ってみた。

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ISO=100、シャッタースピード=1/3500、絞り開放

ひゃはは、これはいい。絞り開放でこれなら上出来だ、と思う。
全般的にライカのオールド・レンズはモノクロでの豊かな諧調と比べてカラーでは少し淡い感じになる、と思っていた。実際もともとカラー写真なんて想定していない時代のレンズだしね。それでもこうしていくつか工夫していくとソフト過ぎず、カリカリせずのちょうどよい写りが絞り開放から楽しめるというのがわかったのは今回の大きな収穫だった。

こちらは場所は違えど花の描写。
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ISO=200、シャッタースピード=1/80、絞り開放
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ISO=100、シャッタースピード=1/440 絞り開放

被写体が違う上にシャッタースピードにかなり差があるので単純比較はできないが、低感度でそれなりのシャッタースピードを確保できれば夢見心地感はかなり解消できそうだ。

日も長くなって来ましたね。
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続く・・・
[ 2012/03/13 00:09 ] Camera | TB(0) | CM(4)

5cm F2の世界

何度も書いているようにGXR Mount A-12にライカのレンズを載せると焦点距離は1.5倍になる。35mm換算で50mmの焦点距離は標準レンズとも呼ばれオールドレンズの中で数も種類も一番豊富なサイズであるが、GXRに搭載すると75mm相当になってしまうのがフレーミングする上で悩ましいところという印象を最初は持っていた。もうひとつ、古いライカのレンズは最短撮影距離が1mというものが多くて、クローズアップレンズを使わないと目一杯寄れないというのも少し不便だと思っていた(これは今でも思う・・・)。
ところが慣れてくるとそれなりにこのサイズもどうにかなるなという感触を得始めた。休みの日に近所の中国庭園に散歩がてら出かけていって、ひとつのレンズでいろんな被写体を撮るという遊びをしている間に徐々に慣れてきたという感じで、最初期に入手したElmar5cmF3.5やSummar5cmF2がしっかりしたレンズだったという点も大きかったと思う。

因みにライカレンズの命名は、元々テッサータイプはElmar、プラナー型はSummaronのようにレンズ構成によって決められていたようだが、今の体系はF値で大体決まっているようだ。

F1~F1.2:Noctilux
F1.4:Summilux
F1.5:Summarit
F2:Summicron
F2.8:Elmarit
上記より暗いレンズ:Elmar

といった具合である。
いかに可処分所得があろうとも、Noctiluxは論外だし、Summiluxもまず手が出ない値段だ。最新型ともなればSummicronやElmarit、Elmarも購買意欲を大いに殺ぐお値段である。ましてこれらの広角レンズとなると正直な話、値札すら見ようという気が起きない。やはり50mmのオールドレンズを自分の懐具合と相談しながらいろいろ試し食いする、というのがオトナの遊びとして手頃なところだと思う。

Summicron-C40mmF2を入手して名玉Summicronの虜になった私には「出始めのSummicronって、どんな感じよ?」という好奇心が芽生えていた。それと同時にF2の世界はSummar→Summitarという進化の過程を経てSummicronに到達するという歴史があり、「ボケ玉」の異名があるSummarからライカの代表的レンズSummicronへの変遷に興味を持った。
そんなときにタイミングよく手を出せそうなブツが市場に出てくるというのは、一体どういうめぐり合わせなのだろうか・・・笑。

50mmF2_1.jpg
50mmF2_2.jpg

左からSummar(1937年)、Summitar(1939年)、Summicron(1954年)。
沈胴式+5cm+F2のレンズ、揃い踏みだ・・・呆

こうして並べてみるとSummicronって凄い存在感だな。ドシっと構えている感じがする(実際、結構重たいし・・・笑)。

続く・・・。
[ 2012/03/06 23:31 ] Camera | TB(0) | CM(0)

閏日のできごとと、ロシア・レンズのお話

今年は閏年、オリンピックイヤーであるが、2月に第5水曜日が出現した。定例セッションが閏日に当たるというのはなかなか珍しいことだが、そんな日に限って朝から雪、雪、雪である・・・苦笑。午後には小降りになり夜にはあらかた積もった雪も解けていたが・・・。

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Elmar 5cm F3.5

ちょいと話はそれてレンズのお話を。
相変わらず私めはオークションを指をくわえて眺め、時折無謀な戦いに挑んでは敗北したり、意中のものを仕留めたりして過ごしている。GXR Mount A12の撮像素子はAPS-Cサイズ(23.6×15.7mm)のCMOSセンサーで、オールドレンズを搭載すると焦点距離が1.5倍になってしまうことは以前にも書いた。そういうこともあってレンズを最初に物色し始めた頃は35mmや28mmを熱心に探していたのだが、そもそもこういう広角のレンズは種類もあまりないし値段も50mmや90mmのものに比べるとかなりお高いのが悩みの種だった。Summaron3.5cmF3.5は比較的安価で入手したもののSummicron3.5cmF2(8枚玉が伝説になってる)やSummaron2.8cmF5.6、Hektor2.8cmF6.3あたりは高嶺の花でさすがに買えない・・・。というわけで価格がこなれているものを探していたら怪しげなロシア製レンズが引っ掛かった。お安い値段で28mmF2.8という広角の仕様は魅力的で、見た目のボロボロ感には目を瞑り買ってみた。レンズは思ったよりキズが少なく一絞りすればじゅうぶん使えるもので安心したが、ロシア語なんて全然知らないからレンズ名さえわからないナゾのレンズである(笑)

Industar69.jpg

Warrior Celtに行って食事をしつつ、セッションが始まるまでなかじさんとレンズ談義をしていたが、このロシアレンズは結構受けた。特にモノクロでのピリっとした描写は「なかなかやるな!」という感じ。問題のレンズ名はロシア語をご存知のKomegさんが解決してくれた。「Industarって書いてありますよ」と即答だった。サセボ!(さすが、です。某所でこういう言い方をされる感染力の強い関西人がおられて、私もうつってしまいました・・・苦笑)
Industar-69 28mm F2.8というのが正式名称らしく、いろいろと調べてみるとチャイカⅡという35mmハーフサイズカメラ用のレンズで相当数出回っているらしく、改造話も含めて結構情報が引っ掛かる・・・笑。
以下、いくつかセッション写真を並べてみる。思った以上に素直に撮れる印象で無限遠もちゃんと出ているようだ。レンズ前面に配置されている絞りリングが回しにくいのが難点だが、比較的被写体に寄れるし、嵩が低い実用的なレンズだ。
(ネットに掲載されている写真を見ると開放で中心円の外側に変なボケが出ていたりかなり怪しげな雰囲気を醸し出している実例も見かけたが、個体差なのかカメラとの相性なのかはよくわからない・・・)

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セッションは比較的小ぢんまりとした人数で和気藹々とした感じで進行した。スタートから反時計回りで二順して以降は五月雨式でございました。私は土日をこの時期恒例の胃カメラ+大腸カメラで潰したのでいつにもまして練習不足でしたが、「My Darling Asleep/Garrett Barry's/Humours Of Ennistymon」、「Golden Keyboard/Mayor Harrison's Fedora」あたりを出しました。

こちらはすっかり常用レンズになったSummicron-C40mmF2の絵。何の破綻もなく実に階調豊かに描写してくれるので安心して使える。

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40mm(実質60mm)の焦点距離は私にはしっくり来る印象で、某所に掲載した結婚式二次会の写真も結構好評だったようだ。実はそれから一週間と経たない内に40mmの新品同様レンズを破格ともいえる値段で入手したのだが、これはまた別稿で・・・。
[ 2012/03/05 23:34 ] Session & Event | TB(1) | CM(0)








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