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試行錯誤の日々

12日(土)はフィドルのレッスンだった。4月末にもレッスンがあったのだが久し振りにブログの記事から外れてしまった。収穫が何もないから外れたのではなく、イベントが忙しすぎて書けなかっただけのことである...。

実は前回のレッスンあたりから少し様相が変わってきて(どちらかというと私の気まぐれによるところ大だと思うが...)、例えばトリプレットでもボウイング・パターンでも少し拘ってみようという感じの時間帯が増えてきている。基本的に私が好き放題やらせてもらえるレッスン内容であることに変わりはないのだが、今までと比べると「どう弾くのがいいのかなぁ...」と師弟で試行錯誤している時間が増えた。

DinkyReel.jpgそんな雰囲気の中、レッスン開始の一発目はこれ。「Dinky's Reel」だ。個人的にはFrankie Gavin の『Irelande』(過去記事はこちら)のテイクが耳から離れないカッコいい曲だ。確かオオフジツボでもやっていたと思うが、アイリッシュ・フィドルで定番的なフレーズがてんこ盛りで高速で弾けるとメッチャえぇ感じのリールだ。特にBパートはE線とD線を行ったり来たりしつつ、勘所ではトリプレットをかませるいかにも、という曲の展開だ。高速でトリプレットをブリブリ入れることが出来たらさぞカッコえぇやろうなぁ、という曲だね。
最初すっ飛ばして弾き始めたら荒すぎたみたいで師匠から「もう少しゆっくり弾きましょう」とやんわり制止の合図が...。ひょっとしたら速く弾いて止めが入ったのは初めてかも(苦笑)。何度も師匠とボウイングパターンやらトリプレットやら細かいフレーズのフェイクやらを確認しながら速度アップしていく。

私はトリプレットに関しては(師匠曰くの)痙攣技で押し通してきた。説明が難しいが、手首から先に少し力を入れて親指側に少し捻ってまさに痙攣させるかの如く音を潰し気味に「ククク」と入れる感じだ。これはこれでアクセントにもなるし悪くはないのだが、力加減のバラつきが出やすいし、長く弾いていると右手が段々ガチガチに力が入ってしまうという致命的な欠陥があった。実は先月末のレッスンでMartin Hayes がよく見せる細かい弓遣いの話をしていたときに師匠から「あの弓遣いは痙攣技ではムリです」と暗に言われていたのである。レッスンの内容が変化し始めたのにはこんな背景が実はあったのだ。
実際問題としてトリプレットのやり方は弾き手の数だけ存在するのではないか、と思っているのだがEileen Ivers の音色などを聴くと「痙攣技」では限界があるような気がしていた矢先だったので連休前くらいから合間をみてはいろいろ試していたのだった。

師匠「実は諸説あるみたいでアメリカではアップボウから入れるという話を頻繁に聞いたのですが(→難しい...)、アイルランドに行ったら基本的にはダウンボウから入れると聞いたんですよね。混乱しましたよ...(苦笑)」

Kevin Burke は教則DVDで99%ダウンボウから入れると言ってますね?」

師匠「ダウンから入れた方がアタックがきれいに入りますね。ただ、Eileen Ivers のコピーとかしていて意識的に『ここはアップ』とか書き入れていましたから、出したい音色でいろいろ使い分けられた方がいいことは間違いないんですけどね」

などと会話しつつ二人であぁでもない、こうでもないと曲を弄り回している時間が増えている。(→ 結構楽しい♪)

kilfenoraJig.jpg因みにMartin Hayes の細かい弓遣いで話題になったのはこの譜面だ。「Kilfenora Jig」という曲だが、最後2小節で出てくる細かい音遣いが話題の箇所である。先月末のレッスン時は最後の方に少しだけだったので突っ込んでやる時間がなかったのだが、今回は少し念入りにやってみた。
師匠は最初D をアップで弾き始めた。G とF# は少し潰し気味の音で勢いをつけて弾く感じだ。勿論これはこれで凄くカッコいい弾き方なのだが、Martin Hayes の音色とは全然違う弾き方だと私は思っていた。

「(恐れながら...笑)どうも音色を聴いているとD は↓でボンと響かせて後はチリチリと鳴らしている気がするんですが...」

(師匠、何度も弾いてみながら...)
師匠「あぁ!そうかも。痙攣技じゃなくてスピッカート気味に弾いているかもしれませんね。確かにその方が雰囲気は出ます」

「やっぱり飛ばし技ですかねぇ...」

師匠「結構クラシック技が好きな人みたいですし、生で観た時も確かにそんな弓遣いは結構してましたね」

という感じでレッスンは進んでいくのだった。

後は「Musical Priest」を弾いたくらいでこれまでと比べて弾く曲の数は格段に減ったわけだが、中味は確実に濃くなっている。技を教わる、曲を教わるのも勿論楽しいことなのだが、こういう細かい点に突っ込んでいくレッスンも楽しいね。適当に弾き飛ばしてできているつもりになっていたのが、実は全然ダメだったなどという新たな発見もあるし、毎度ながら出し惜しみせずわがままな弟子の要望に応えて下さる師匠に感謝感謝。
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[ 2007/05/14 00:23 ] Fiddle | TB(0) | CM(0)

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