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ヒジで感じる・・・?!

予算と決算の端境期を過ぎ、またしても力技がいる決算時期である。結局3ヶ月連続で思った日には帰京できないという完敗に終わった。景気の冷え込みがどこまで現実感があるかは別として、一部業界ではバブル状態なのだろう。私が勤める会社でもそれを思わせる事態があり、再び混沌の世界になりそうな我が職場である・・・。

土日はどうにか休めた。その土曜日はレッスンである。練習不足の上に、弾いてみたい曲数多というこのアンバランス。レッスン前に数時間弾き倒しつつ今日のレッスンネタを漁っていたのだが、結局これというテーマも見つからずレッスン場へ移動を開始した。
ま、前回やった「Garret Barry's」はセッションでも何度か出してキッカケは掴んでいたし、ようやく「Salamanca」も大体頭に入ったので、この辺をメインにと思いつつのレッスンだった。

まずはここ数回の懸案だった「Tar Road To Sligo / Paddy Clancy's / Coleman's Cross」のジグ・セットから始めて、「Garret Barry's / Cliffs Of Moher」へ。後者は師匠も「うぉ、なかなかえぇ感じですねぇ。スライド(ポルタメント)を下げる方向に使うあたりがKevin Burke らしくていいですよ」とニコニコ。Cliffs Of Moher では下げて上げる往復を使うと「そうそう、そんな感じが妖しくていいですね」とまたニコニコ。
その後「Salamanca / Banshee / Sailor's Bonnet」やら「Martin Wynn's」やら「Pigeon On The Gate / Lafferty's / Matt Peoples」やらのリールを弾き倒しつつ過ごしていたのであるが・・・。

実は先日来、気になっていた曲がある。

Banks (hornpipe)

The Session のコメントにもかなりな記述があって興味をそそられる。この曲、例えばアイリッシュならAndy McGann & Paul Brady のコンビで「The Banks / Gawlway Bay Hornpipe」なんていう渋いセットもあってすごく好きな曲なんだが、あるときTom Anderson & Aly Bain の『The Silver Bow』での演奏を聴いて凍ってしまったのだ。すげぇ、カッコ良過ぎる・・・。

AndyMacGannAndPaulBrady.jpg

Aly Bain はこのブログでも何度か登場しているシェトランドのフィドラー。Boys Of The Lough で長らくメイン・フィドラーをやっておられた名手だ。
TheSilverBow.jpg


件の『The Silver Bow』でやっている「The Banks」が弓飛ばしも入った高速ホーンパイプでメチャかっこいい。う~ん、どうやって弾いてんのかなぁ、と気になっていた。The Session にも『The Silver Bow』での演奏の素晴らしさを紹介している方がいて、でも譜面はなくて・・・、みたいな感じだった。ところがそれが、レッスン場へ向かう電車の中で譜面を眺めていて「これだ・・・!!」というのが見つかってしまった。

ScottishFiddleEncyclopedia.jpg昨年秋頃に仕入れたBonnie Rideout 編纂の『Scottish Fiddle Encyclopedia』。残念なことに附属音源はまったくなく、しばし部屋の片隅に眠っていた譜面集である。


自慢のiPod 内の曲を適当に流しつつ移動の電車内でパラパラとこの譜面をめくっていたら、出てきてしまったのである、「The Banks」の譜面が・・・。

Banks.jpg画像はサムネイルにしてます。妙に歪んだ画像で申し訳ないが・・・。
見た瞬間に「おぉ、これはTom Anderson & Aly Bain のテイクに限りなく近い」と感じることが出来た。
問題が数多あることも即分かった。
まずは、♭が3つ付いている。こんなキーは今までフィドルで弾いたことがない・・・。
弾けそうな曲をテキトーにやってきた私、♭系のキーは見ただけで寒気がするくらい苦手だ。フィドルを習い始めた頃に使っていた教則本にもあったが、「Low First Position」という概念がフィドル属にはあって、手が大きい方にはあまり支障がないかもしれないが、実は私は1指を開放弦に限りなく近く取る音程が頻繁に出てくる曲のときには極軽いポジションチェンジをしている。
#系のキーではまず気にせずにすむのだが、♭系のキーではこれがそうはいかない。♭の付かないC調でさえ、E線のFは限りなく開放弦に近いところで音をとらなければいけない。これが♭3つになるとどうなるか・・・。一個目のB♭はA線の限りなく開放弦に近いところ、E♭はA線の4指、A♭はD線4指となる。開放弦がほとんど使えなくなる調なのだ。4指はマンドリンでいうところの6フレット主体なのが救いだが、1指と3指の開きは結構厳しい。

そしてさらに頭が痛いのが、6段目と9段目のアルペジオ。ここでAly Bain 達は弓を飛ばしている。
(Andy McGann は5段目と8段目の譜割で処理している)

師匠に音源を聴いていただきながら相談すると、ワケもなく

「あぁ、これはですねぇ、例えばメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲の中でヴァイオリンのソロがあるんですけど、そこでこんな風に弾くところがあって」


・・・実演・・・



「こんな感じで弓を飛ばすんですね。ここは弓が飛ばないとシャレにならない場面なんですけど・・・」

と仰りつつ、コツとか練習方法の解説が始まる。

師匠曰く、譜面の標記はこれで正しいとの事。つまり音程上昇箇所はダウンボウのスラーでスタッカート、下降箇所はアップボウのスラーでスタッカートらしい。弓の使い方は、手首を使わず(というか、むしろ手首はガチガチに固めてもいいらしい・・・)肘の動きでコントロールしなければいけない。一音弾いたらヒジの角度を変えて次の弦、さらにヒジの角度を変えて次の弦、と弾くものらしい。使う弓の場所は弓をヤジロベエに例えてバランスが取れる箇所を弦に当てていると速度アップとともに自然に弓が跳ねるものらしい。



そんなこんなのレッスンだった翌日、フィドルと弓に向かってしかめっ面している私がいた。
う~む、理屈はよくわかったが、何じゃこれは、というくらい難しい。そもそもスタッカート自体をちゃんと練習したこともない私がやろうと考えること自体無謀といえなくもないが・・・。

ただ、何となく分かった部分もある。あくまでも備忘録に過ぎないが、ヒジで先導するというよりは、弓が弦に触れている感触をヒジで感じるイメージで弾くと比較的わかりやすい。後は関西人特有のイラチな性格を押さえて地道に速度アップだね。道のりは遠い・・・。
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[ 2008/04/13 23:39 ] Fiddle | TB(0) | CM(6)

いっそのこと。

C minorですか?
Fiddleでいくと若干邪道さは拭えませんが(^^;
いっそのこと、3rdで全部弾いちゃうとか。
[ 2008/04/14 00:34 ] [ 編集 ]

それもありではあるが・・・^^;

>SAMI さん

多分E♭メジャーだと思う。
G線のA♭があるので全て3rd ポジションというのはムリですが(笑)、弾きやすいポジションに適宜切り替える手は確かにありだとは思います。
ま、まずは1st ポジションで弾けるようになってから・・・、ですが・・・苦笑
[ 2008/04/14 07:34 ] [ 編集 ]

Silver Bow

モハーさんも持っていらっしゃいましたか。このCD、トラック数がべらぼうで超お得ですよね。
私はこの中の難解曲としては、Madame Vanoniが気になってます。
http://www.thesession.org/tunes/display/7311
弾き方はWillie Hunterのほうを参考にしてるのでちょっと違うのですが。この曲もアルペジオ続出です~るん♪
弓飛ばしはshetlandのミュージシャンが多用してたので私も時々試みていますが、なかなかかっこよくいきません。はぁ(ため息)。要修業。
[ 2008/04/14 14:56 ] [ 編集 ]

てんこ盛り

>こめぐさん

確かに『Silver Bow』はベラボーな曲数ですよね。トラック数だけで28?。ちょいと古風な音作りも雰囲気があって好きです♪

>Madame Vanoni

派手に行ってますね。最後に収められてるのもわかる気がします。「Banks」をもし制覇できたら余勢を駆っていきたいですね・・・、はぁ(溜息)

弓飛ばしは表現のひとつとしていずれ何とかしたい技です・・・^^;
[ 2008/04/14 22:44 ] [ 編集 ]

奇遇

むむ? 寄寓なことに、現在の私の重点練習曲は「Tar road to Sligo」「Coleman's Cross」だったりします。

…勝負ですな(笑)
[ 2008/04/16 11:37 ] [ 編集 ]

背後から・・・

一撃するあるね(爆)
>せばさん

ご無沙汰してるある。
翌日もセッションが京都であるので徹夜はしないあるが、一太刀浴びせに行く予定ある。
ひねくれたネタばかり増えているあるからあまり弾けないかもしれません、ある。お手柔らかによろしゅう。
[ 2008/04/16 12:15 ] [ 編集 ]

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