FC2ブログ






三本目のSummaron

ほとんどアキラメていた玉がひょっこり手許に来た。
Summaron28mmWithGXR.jpg
Summaron28mmF5.6 with Ricoh GXR by iPhone4S


Hektor2.8cmF6.3の後継にあたり、1955年製造開始。絞りは5.6〜22、最短撮影距離は1m。4群6枚構成のGauss型は35mmのSummaron前期型と同様、外観も前期型Summaronによく似てコンパクトながらずっしりとくる重み(これは前期型Summaron特有の重さだと思う)は存在感じゅうぶんである。また、28mmの方は直進ヘリコイドに改められて絞りの操作が格段にやりやすくなっている。
スケールの文字が赤いことから赤Summaronとも呼ばれる。既にM型ライカが出ていた時期だが、スクリュー・マウント仕様で製造本数は6,228本。フィルター径はねじ込みで34mm、SummarやXenogonなどでも使える径だ。フロントキャップが付属していなかったので被せ36mm(A36)のキャップも新たに買った。

そもそも1955年の時点で開放F値5.6という地味な仕様はいかにも時代遅れで人気がなかったのも当然だろう。結果、本数が少ないため「滅多に見かけない、見かけても高価」というのが最大のネックで、しかも手許のHektor2.8cmF6.3の具合があまりにもよいため真剣に探していなかったのだが、久しぶりに探してみたら安値玉がヒットしたのだった。Summaronは28mmに限らず35mm(前期型)もクモリが出やすい玉のようで、入手した玉も逆光時に盛大なフレアが広がりそうな雰囲気があった。全く競らずにすみ、この玉としては安く上がった方なので贅沢は言うまい。場面を考えて使えばすむことである。

ライカはこの時代、広角側レンズの設計には極めて弱かったようである。28mm(Hektor)も35mm(Elmar)も初代レンズはその当時の最先端を思わせるのだが、第二次大戦の影響があったにせよ、その後の進展が遅いのである。
純正ライカの初代28mmレンズHektor(開放F値6.3)の発売が1935年で、そこから20年経ても開放F値が半段しかあがっていないのだ。時代に追いつくのは1965年のElmarit(開放F値2.8)まで待たねばならない。
35mmレンズも同様。純正ライカの初代35mmレンズElmar(開放F値3.5)が1930年発売開始で、次のSummaron(開放F値3.5)が1946年発売開始。レンズ構成こそ3群4枚のTessar型から4群6枚のGauss型に変わったものの、16年の時を経ても開放F値は据え置きである。同じSummaronで開放F値が2.8になったのは1958年(Summicron35mmF2も同年)のこと、その間にはスクリュー・マウントで開放F値2.8の35mmレンズであるSchneiderのXenogonやRodenstockのHeligon35mmF2.8などが先に供給されている。国産モノも開放F値という点ではライカより遥かに先行していたようだ。


話をSummaronに戻そう。まずはGXRに装備して試写。今回の試写も全てGXRを使った。慣れに応じてCLEでも試す予定である。

川崎駅西口の大規模商店街ラゾーナ。これが出来て人込みがさらにヒドくなった。Bカメラには顔を出すが、食事するにはお高い店が多い上に混雑もひどく、他に目当ての店も皆無に等しいので日常まず入ることはない。
R0090033.jpg

この日は小雨がパラつく生憎の天候で思ったように試写できなかったが、この玉用のフィルターとキャップがほしかったのでBカメラに立ち寄った際に少し撮ったのだった。

CLEで使うことも念頭にあるのでISO100で撮り始めた。
R0090030.jpg
曇っていてもF8くらいまでは実用の範囲だろう。F11だと少し厳しい。

今年のJBCクラシックは11月5日開催か・・・。確か例年文化の日に当て込んでいたハズだが、
R0090043.jpg
今年は11月3日が土曜日だからだな。日本のダート競争の祭典だから中央と同日開催でもいいのにねぇ・・・。


にしても、なかなかやるなぁ、このレンズ。微妙なグラデーションも階調豊かに描写できている。若干、青に被り気味だがこれだけ撮れたら楽しみが多いといえるだろう。

ジョッキーも交えての広報活動、お休みの日にお疲れ様です。
R0090042.jpg
さすがに建物内だとISO100で絞るのは厳しいのでISO400まであげた。


前回Summicron(3rd)でもモノクロで登場した川崎の地下街Azaleaの26周年看板。
R0090046_20121016002651.jpg

点光源が滲み薄くフレアが広がるが、曇り空ならこれくらいですむ。趣味で使う分にはこれでもじゅうぶんだろう。後で出すが、もともと持っていたSummaron3.5cmF3.5(前期型)とも傾向は似ていると思う。

GXRの画質モードはオールドレンズらしさを活かすために「ナチュラル」を使うことが多いのだが、ちょいと思いつきでビビッドに設定して撮ってみた。

さすがにビシっとくる。
R0090045.jpg
若干色合いがどぎつく下の方が黄緑に被り気味だが、コントラストが落ちやすい局面ではひとつの手段になりそうだ。


暗いレンズではあるが、描写性能はさすがだと思う。条件を選んであげればじゅうぶん実用レベルの広角レンズらしいシャープな玉だ。正直なところ、Hektor2.8cmが状態面の良さで上回っていると感じるが、使いどころはいろいろとありそうで入手してよかったと思う。

因みにこれは前回紹介したSummicron(3rd)による描写。
R0088151.jpg
さすがにムリなくレトロっぽい色合いを綺麗に写しとってくれている。





ことのついでに、久しぶりにSummaron3.5cmF3.5も使った。こちらは前日の新宿界隈・・・。
R0089995.jpg
正式名称は波状雲?。こんな立派なものは初めて見た気がする。CLE+Hektorを持ってきておくべきだった。

刻々と姿を変える雲。
R0089994.jpg
ISO100、F8〜F11あたりで撮ったが、概ね良好な結果だと思う。クモリが多い玉なので絞るといいね。

怪しげな路上パフォーマンス・・・笑
R0089992.jpg
少し暗いところを狙うとコントラストが一気に落ちる感じで、雰囲気が28mmのSummaronと似ている。

川崎大師駅付近の夕暮れ。新宿で見たほど壮観ではないが、なかなか綺麗な雲であった。
R0090002.jpg

ISO100、F8。夕陽が差すだけで印象が大きく変わる。ライカのレンズは総じて夕暮れ時の描写で特に優位性を感じる。久しぶりに使ったがやはりよい玉だ。もう少しGXRで実戦をこなしてからCLEだな、これも。




となれば、Summaron3.5cmF2.8も登場させないと・・・笑。
R0090103.jpg
さすがにISOは1600まで上げたが、ひと絞りするだけで鮮明な絵を出してくれる。

R0090104.jpg
手持ちの純正ライカのレンズでは、この玉の発色が一番鮮鋭な気がする。


ところが、残念なことにメガネが邪魔でCLEには載せ辛い。搭載は出来るがピント枠がとても確認しづらいのである。メガネなしの玉は高値だしなぁ・・・。

行きつけのお店で。
R0090007.jpg
モノクロも素晴らしい描写だ。


世間はすっかりハロウィン・モードですな・・・。いつごろ定着したかな、この文化。比較的最近のことだろうが、商売に結びつくなら何でも取り入れてしまうのは如何にも日本人らしい気がする(笑)。
R0090017.jpg
今月は第五水曜日が31日なのでハロウィン・セッションですな、Warrior Celt。


メガネ付の意匠そのものは私も好きだし、この玉独特の無限遠ストッパーのパチンという感触が大好きだ。セッションでも何度か使ったが、ISO1600くらいの気持ちで使うなら何ら問題なく使えるレンズである。人によっては8枚玉のSummicronよりもよいという評価もある。



手許にあるライカ・マウントの古い広角レンズ群。上段:Hektor2.8cm→Summaron28mm、
WideLensLeica.jpg
中段:Elmar3.5cm→Summaron3.5cm(前期型)→Xenogon35mm、下段:Summaron3.5cm(F2.8)
古いとはいえ妖しく光る金属とガラスの塊たち。こうなると自己満悦以外のナニモノでもないな。


XenogonはSchneiderだし、Summaron3.5cm(F2.8)はMマウントだが、せっかくなので集合写真に入ってもらった(笑)。メガネが大振りだが、玉そのものは実にコンパクトながらずっしりと中味が詰まった感触の広角レンズたちだ。HektorとXenogon以外はここ最近あまり使っていなかったのだが、季節がよい間にGXRやCLEを通してレンズと対話しながら楽しみたいところである。

これだけ揃うと道楽を通り越して単なるおバカの感があるが(苦笑)、どうせなら評価が高い後期型のSummaron3.5cmF3.5も入手して勢揃いといきたいところ・・・。Summicron35mmも、とは思うが懐具合にそぐわないモノにはじっと我慢の子であった。
スポンサーサイト



[ 2012/10/16 01:10 ] Camera | TB(0) | CM(0)

コメントの投稿













管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://moher.blog28.fc2.com/tb.php/729-bf5836a9