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Summicron 35mm F2(7枚玉)

前々回記事で意味ありげに「Coming Soon!」としたのはこの玉のことであった。
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Summicron35mmF2(3rd)


35mm玉の決定版を目論んで入手したレンズである。第3世代(人によっては第4世代とも)の5群7枚構成、通称7枚玉である。50mmのSummicronも第3世代が手許にあるので一応このブログでは第3世代で統一した。奇しくも50mm、35mmともに1982年製である。最短撮影距離は70cm、絞りはF2〜F16、フィルター径は39mm。

Summicron35mmの歴史は1958年から始まる。初代が6群8枚構成の通称8枚玉、1969年くらいまで製造されたようだが、存在そのものが伝説でありそれゆえに理不尽ともいいたくなるライカでも屈指の高値玉のひとつ。
セリでは出品者が判で押したように「希少」と記すが、Summicron35mmで一番見かけるのはこの玉であり、需要と供給の価格原理に著しくそぐわない・・・苦笑。値段の割にWEB上で見かける評判は芳しくないものもあり、高値ゆえにお試し程度のつもりでは手を出せず、かといってこの玉にしては安いものを見かけても状態面への不安からやはり手を出せない。
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一見複雑だが綺麗な対称型、4群6枚の中心に薄く小さいレンズを向かい合わせで2枚配置した感じだ。


第2世代はコストダウン玉と揶揄されることもあるようだが4群6枚構成の通称6枚玉、デザインの違いからさらに前期・後期に分かれるようだ。この違いを世代の違いとするか、同じ世代のヴァージョン違いとするかで、世代の相違が出ることになる。前玉の大きさも違うらしいので世代そのものを分けるのもありだと思うが、私のようについ最近ライカ玉に手を出した者にとっては表現を一元化してほしいものである。
前期・後期とも絞りリングの操作がやりづらいらしくSummicron35mmの中では一番不人気とされる。1969年から1979年頃まで製造されたようである。
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4群6枚構成はSummaronと同じ。初代から中心の向かい合わせ2枚を取り去った感じ。


第3世代は私が今回入手したもので一番長く続いたヴァージョン。5群7枚のレンズ構成は球面レンズとしての最終型で1979年から1997年頃まで20年間弱販売されたロングセラーだが、その割にセリではなかなか見かけない。次の世代(第4世代)である現行玉は非球面レンズ採用となった。
描写性能はもちろんだが特筆すべきは全長26mmで190gというサイズだろう。実にコンパクトな軽い玉で、GXRに搭載しても全く違和感がない。レンズ構成は8枚玉と6枚玉のあいのこのような感じである。真ん中の薄いレンズが何枚あるかが球面Summicron35mmの大きな違いといってよいだろう。
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初代の8枚から向かい合わせ2枚の内1枚を取り去った、あるいは第2世代の中心に1枚加えたあいのこのような感じ。


いずれの世代も懐に厳しいお値段での取り引きがほとんどのレンズなのだが、「そろそろ誕生日だし・・・」とかよからぬことを考えていたら、状態がよさそうで良心的な価格のこの玉がセリに現れたのだった。登場から1時間もしない間に「いてまえ!」とポチってしまった・・・笑。まさに瞬殺・秒殺だが、見かけたときが買い時なのである。当然ながら手許に届けば即実戦投入、例によってGXRに搭載して試写開始だ。

偶然、誕生日当日にSammy氏主催のセッションがあったので久しぶりに池袋へ。
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まして東口となるとかなりのご無沙汰だ。まだ11月というのに既に街はクルシマスの雰囲気・・・苦笑。

セッション場は「BA」というお店。お店の方々もみな愛想がよくなかなか居心地のよい空間だった。
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店員さんからオススされたチキン&チップスをこの日は頂いたが、なかなかよい風味だった。Sammy氏によるとピザもなかなかいいらしい。飲み物メニューもよく揃っているがジェムソンはちょいと高めなのでブッシュミルズかグレンフィディックがお徳だと思った。

意味もなく店内の照明を撮ってみたりして・・・。でもね、こういうのも大事な試写なのである。
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場所や照明にもよるがゴーストは出る。シャッタースピードとの兼ね合い次第だが絞れば低減する。


セッションは最大4名という小ぢんまり・まったりとした感じ。曲間もちょいと長めで思いついたらやおら弾く感じ。会話のテンポもよくて楽しい誕生日の夜でございました。Sammyさん、Kimiさん、Tさん、どうもありがとうございました。
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絞りリングの動作が若干重いが全体的にとてもよい状態だし、何よりもこちらの憧れを裏切らない描写のよさに感嘆した。店内・室内など50mmでは空間の制約を感じる場面で特に威力を発揮しそうである。気に入った!



先週土曜に届いたのでこのセッションの前にも当然ながらあちらこちらへお供してもらっている。既に常用玉と化した感じはある。

Summaronで登場した場所をSummicronでも。
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5.6まで絞って撮影、さすがだ。

レンズは一般的に開放から2〜3段絞ったあたりが一番優れた描写をすると聞くが、まさにそういう感じである。

東京駅。開放だとかなりゴーストが飛ぶがF5.6でほぼ消えた。
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もうちょい撮りようがありそうなのでこれは今後の課題・・・。

先週土曜は久しぶりに鎌倉の長谷寺&大仏様詣で。
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観光シーズン真っ盛りで江ノ電はすごい混雑であった。実質52.5mmとはいえ35mmらしい絵だ。

実はリス狙いだったりしたのだが、この日は出会えず残念・・・。
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開放の描写も実に良好。ピント面の切れのよさ、解像度の高さ、素直な発色、実に見事だ。

この画角なら大仏様も狙いやすい被写体になる。
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何ともいえない透明感が出る気がする。

寄れば寄ったでじゅうぶん絵になる使いやすい画角だ。
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フルサイズはまだ試していないが、周辺光量は開放だとそれなりに落ちそうだね。




因みにライツ、ライカというとドイツのイメージだが、カナダのライツも多くの傑作レンズを設計・供給しており、Summicronの35mmや90mmは初代からカナダの設計・供給によるものである。手許にはカナダのSummicronが3本がある。
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左から35mm(3rd)、50mm(3rd)、90mm(1st)

90mmだけは最初の世代で良くも悪くも採算度外視の重厚な玉でさすがに大きさが目立つ。

おバカ極まりないが川崎大師で揃い踏みさせてみた。Elmarだけによる35/50/90mmのチーム編成もなかなか撮影気分が盛り上がるのだが、Summicronだけによる35/50/90mmのチーム編成をできる贅沢は格別のものがあるのだった(笑)。

Summicron35mmF2 with Ricoh GXR
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仲見世通り。風船で遊ぶ子どもたちを懸命に携帯で撮ろうとする親御さんがなかなかツボであった。

Summicron50mmF2(3rd) with Ricoh GXR
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もっと上からのアングルで狙いたいのだが背面ディスプレイで視認しながらだとこれが限界だった。

Summicron90mmF2 with Ricoh GXR
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前回記事でも書いたが、私にとってはこの手の大きな花は撮りづらい。撮る前のイメージ作りが必要だと痛感。

ついでにドイツ玉でRマウントだがSummicron(R)50mmも。今回使ったSummicronの中では一番湿度を感じる玉だと思う。
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Summicron50mmの2ndがこれと似たレンズ構成なので描写も近いかもしれない。

菊の見ごろと七五三、曇り空ではあったが神社仏閣が賑わう時期で被写体には事欠かない。
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Summicron90mmF2
ハレの衣装は曇り空でもじゅうぶん映える。


もう暫くは屋外のスナップに最適だろう。シャッターチャンスを大事にしたいものである。

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[ 2012/11/15 01:00 ] Camera | TB(0) | CM(0)

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