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GXRとX-E1

RICOH GXRとFUJIFILM X-E1の2台体制となった我が家のデジカメ事情(お仕事やちょっとしたスナップに使うGX200を除く)。慣れるためもあって平日はX-E1だけを持ち出すことも多いが、休日は両方を首からぶら下げて出かけることを心掛けていて、今回の帰省でも併用することが多かった。二種類のレンズを使い回せるというのはなかなか便利なものである。

先日の新年会@房総でズバリ「GXRとX-E1って、どっちがどうよ」という単刀直入な質問を頂戴した。もともと論理的に画質だの何だのを説明できる能力を持ち合わせておらず、GXRではSummarexを除き全て撮ったがX-E1は試し撮りもまだ緒についたばかりなので2台の組み合わせから感じたことを記してみることにする。既出の絵も出てくるが今回は画質モード・ISO設定などを()内に記しておいた。
ホワイト・バランスはどちらもオートで、測光は中央測光。露出補正はGXRが−0.3、X-E1は±0をデフォルトで場面によって適宜変更している。(X-E1は勝手に変わってしまっている場合がある。結構ダイヤルが回りやすいのだ・・・苦笑)

所詮手許の玉であれこれ遊ぼうという趣味の範疇だし、スナップの偶然性を楽しむ私としては同じ被写体を三脚立てて撮って性能比較という由緒正しき手法は最初からやる気がない。拡大して合焦度合いを確認することはあるが、細部を分析というのも物臭な性格には全く合致せずストレスを伴うだけなので、そういう仕事はプロの方にお任せすればよいと思っている。「撮って」「見て」私が楽しければいいわけで、ざくっとした感想は書けても購入の参考になるようなことをあまり書けないことはご理解いただきたく・・・。

尚、どちらもAPS-Cセンサー搭載機で、古い玉によく見られる周辺減光はあまり感じないことを最初に付記しておく。少なくともGXRで使うぶんには顕著な減光を感じる玉はなかったが、X-E1の方はまだ試していないレンズが多いので今後随時レポートすることになる。また、縦横比は各々のデフォルト設定であるX-E1は3:2、GXRは4:3とした。

現時点でX-E1に搭載済のレンズは以下の通り。(FUJIFILM純正のマウント・アダプターでは搭載できないレンズもあるのでメーカーの情報は要確認で、付け加えるなら沈胴式レンズ搭載時は沈胴させない方が故障のリスクは小さい。搭載した結果不具合が生じても当方では一切責任を負わない。)

Hektor:5cm F2.5、2.8cm F6.3
Elmar:3.5cm F3.5、50mm F3.5(1、4)
Xenon 5cm F1.5
Summar 5cm F2(Y整備品)
Summicron:50mm F2(Rigid)、5cm F2(Retractable、L39)、35mm F2
Nokton Classic 40mm F1.4
Summarex 8.5cm F1.5
Ultra-WideHeliar12mmF5.6
Ultron28mmF1.9
Summaron3.5cmF3.5(M)

1.Dale Russ Live@新宿Dubliners
X-E1(Soft) + Summicron50mmF2(Rigid)、GXR(Natural) + Elmar90mmF4(Triplet)
高感度耐性を考えれば普通逆にするところだが、愛用のSummicron50mmの撮れ加減を確認したかったのでこの組み合わせになった。ここのライブは比較的照明に恵まれている故に成り立つセットである。(90mm近辺の長焦点レンズは必須な場所でもある)

DSCF2580.jpg
X-E1(ISO2000,1/40,±0) + Summicron50mmF2(Rigid)

R0072840.jpg
GXR(ISO3200,1/60,-0.3) + Elmar90mmF4(Triplet)

SummicornとElmarという異なるレンズ構成による差やISOの違いがあるにせよ、鮮映度はX-E1が断然上でGXRはとても地味に感じる発色である。人によってはX-E1の絵に調味料が効き過ぎているという印象を持つかもしれないが、この比較だけ見ればX-E1の優位性は間違いないだろう。Triplet Elmarは後日X-E1での検証が必要である。

2.京都散歩(1)
X-E1(Soft) + Summarex8.5cmF1.5、GXR(Natural) + Summar5cmF2
Summar属で組み合わせてみた。観光なので85mmの相手は50mmではなく35mmの方がベターかもしれないが、ごく薄くピント面を切り取ることも考えるとよさそうなセット。体力さえもつなら一日中このまま押し通せるセットでSummarexの代わりにSummicron90mmでもいい。

DSCF3111.jpg
X-E1(ISO200,F1.5,1/1000,+0.7) + Summarex8.5cmF1.5

R0072899.jpg
GXR(ISO100,F2,1/710,-0.3) + Summar5cmF2

X-E1は露出補正ダイヤルが勝手に回って+補正になってしまっていたので単純比較は難しいが、露出補正なしなら似たような発色だったのでは、と思う。レンズはどちらもGauss型で、SummarexはSummarからの派生レンズともいえるだけにある意味当然の結果かもしれず、ボディの優劣は付けにくい。

Irish Times@新橋の忘年セッションもこの組み合わせ。
DSCF2736.jpg
X-E1(ISO500,F1.5,1/25,±0) + Summarex8.5cmF1.5

R0072865.jpg
GXR(ISO800,F2,1/20,-0.3) + Summar5cmF2


GXR+Summarは若干フレア気味で淡い印象だが、もう少しアンダー目を狙えば似たような描写になっただろう。

3.京都散歩(2)、姫路散歩(2)
X-E1(Soft→Vivid) + Summar5cmF2、GXR(Natural→Vivid) + Hektor2.8cmF6.3
京都ではGXRのSummarをX-E1に載せかえて、GXRには28mmを載せた。昼撮りならこれもよく夕方以降まで撮り続ける場合は最初から逆の組み合わせで押し通せばよい。

まずはGXRの画質モードの違いから。
R0072932.jpg
GXR(Natural,ISO200,1/850,-0.3) + Hektor2.8cmF6.3
R0072933_20130107224536.jpg
GXR(Vivid,ISO200,1/1000,-0.3) + Hektor2.8cmF6.3


GXRをVividにするとX-E1の雰囲気に近付くが、やや暗所がつぶれ気味と感じる。Vividのシャッター速度をあわせておけばもう少し暗部の階調が残ったかもしれない。GXRはNaturalでの絵に慣れているのでVividは少々どぎつい感じがするが、広角らしいシャープさは強調される。古いライカ玉は階調豊かな描写が美点のひとつだからVividにする場合は暗部がつぶれないような匙加減をよく研究する必要がありそうだ。

次はX-E1とGXR。郵便ポストがポイントである。
DSCF3144.jpg
X-E1(Soft,ISO200,1/4000,±0) + Summar5cmF2

R0072930_20130107225215.jpg
GXR(Natural,ISO200,1/35,-0.3) + Hektor2.8cmF6.3


レンズ構成や開放F値が大きく異るところに比較のムリがあるのは承知の上だが、壁材の感じはGXRが狙い通り。郵便ポストの色合いはX-E1に軍配が上がる。同じソフトな設定でもかなりの差がある可能性は否定できない。

この組み合わせは嵩張らず使い勝手がよいので姫路散歩(2)でも使った。

総社界隈の賑わい。
DSCF3316.jpg
X-E1(Vivid,ISO200,1/160,±0) + Summar5cmF2

R0072997.jpg
GXR(Vivid,ISO400,1/45,-0.3) + Hektor2.8cmF6.3


こちらはX-E1、GXRともにVivid設定。あるところで「X-E1ではピントの山はVividモードが一番掴みやすい」という話を見つけたので試してみたのだった。この二枚だと明らかにX-E1の方は露出の失敗で、GXRはちょうどよい露出で撮れたという感じ。こうして見ると測光は非常に重要なポイントだと改めて思う。

4.姫路散歩(1)
X-E1(Vivid) + Summicron35mmF2、GXR(Vivid) + Ultra-WideHeliar12mmF5.6
ちょっと極端な広角側の組み合わせ。姫路城という大きな敷地を意識した組み合わせだが12mmには50mm程度を合わせる方が汎用性は高いだろう。どちらも現代的な玉なのでVividがよいと思う。

この比較は全く別メーカーのレンズということもあって、今までと逆の結果が出た。
DSCF3246_20130107231933.jpg
X-E1(Vivid,ISO200,1/3200,±0) + Summicron35mmF2

R0072955.jpg
GXR(Vivid,ISO200,1/800,-0.3) + Ultra-WideHeliar12mmF5.6


Ultra-WideHeliarはいずれ正式紹介するがL39マウントで出た初代の方で、GXRでもX-E1でももともと濃厚な絵が出やすい玉だから、この結果はある程度予測できたことではあった。
フォーカス・アシストがないX-E1に12mmを載せる方がよさそうに思えて、実はこの組み合わせの方がテンポよく撮影できる。被写界深度が深い広角でもフォーカス・アシストの有無は操作性・歩留まりに結構影響するのだった。

5.姫路散歩(3)
X-E1(Vivid) + Hektor5cmF2.5、GXR(Vivid) + Elmar3.5cmF3.5
35mmと50mm、ひねくれてElmar(35mm)とHektor(50mm)の組み合わせにしてみたのではなく、ただ単にElmar50mmは持ち帰っていなかっただけ・・・苦笑。2リットルのペットボトルを複数持ち帰らねばならなかったので軽量コンビというワケであった。

国道2号線の分岐箇所。
DSCF3324.jpg
X-E1(Vivid,ISO200,1/40,+0.3) + Hektor5mF2.5

R0073022_20130107233102.jpg
GXR(Vivid,ISO200,1/130,-0.3) + Elmar3.5cmF3.5


どちらのボディもVivid設定に慣れてきたので比較的安定した露出が得られるようになったと思う。X-E1の方は若干空が白飛び気味だが、たまたま露出補正が+0.3になっていたということもあるだろう。レンズ構成がどちらもトリプレットの変形ということもあるだろうが、この辺になると優劣つけ難い印象になる。

こうした絵だとさらに判別は困難で、ElmarでもHektorでも、ボディの相違に関係なく似たような絵が出せるだろう。
DSCF3330.jpg
X-E1(Vivid,ISO200,1/280,+0.3) + Hektor5mF2.5

R0073025.jpg
GXR(Vivid,ISO200,1/570,-0.3) + Elmar3.5cmF3.5


以上あれこれ載せてみたが、発色など絵の出来上がりに大きな差を感じたケースがあったものの、基本的に大きな差はなく、二台を持ち歩いて色んなレンズの組み合わせを楽しめそうだ。GXRもX-E1も場面に応じて画質設定や適正露出の持っていき方を考えながら使えば良好な結果が得られると思う。

基本的にはX-E1の方がコントラストが強い絵を出しやすいぶん一般受けしやすく、この傾向が好きな方ならかなり楽しめると思うが、渋い感じの絵を出すGXRの描写も捨て難いと私は感じる。まだX-E1のモノクロはあまり使っていないが、第一印象はGXRの方が雰囲気のある絵を出してくれる気がしている。レンズの個性の出方も含め引き続き試し撮りしていくことにしよう。

操作面については慣れ不慣れがあるので結論はまだ先だが、ピント合わせとEVFの遅延度合いの点でGXRに軍配が上がる。いくら絵が綺麗でも意図しないピンボケでは勝負にならないし、合わせるのに手間取るようではシャッターチャンスを逃すことにもなる。
ピント合わせもEVFの追随性も新年会@房総で何人かに試してもらったがやはりGXRの圧勝だった。X-E1のフィルム・シミュレーションをVividに変更したので多少ピントの山は掴みやすくなったが、やはりフォーカス・アシストの威力には勝てない。また動体を狙うならEVFの追随性向上は不可欠だろう。(ただし、合焦範囲と測光がある程度決まったところでシャッター半押し(ロック)すればもたつきは大幅に軽減する。もちろん半押し状態でもピント合わせは可能なので、使いこなすには目測の能力を鍛えることが大事。)

ま、いずれにしてもぜいたくな悩みといえばそれまでで、楽しく写真生活を送りたいものである。比較記事は気が向いたらまたアップすることにして、ファースト・インプレッションはここまで。
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[ 2013/01/08 00:24 ] Camera | TB(0) | CM(2)

御礼

いやぁ、詳細な比較ありがとうございます。大変参考になります。
最初の比較例を見たときは、え~こんなに違うの?GXR大丈夫?
と思いましたが、最後の国道2号線あたりになると、ふむふむ、
どちらもいい感じにチューニングできるのね、と感じました。
こうなると、フォーカスエイドやレンズ設定の複数登録機能など、
GXR独自の付帯機能が俄然大きなメリットに思えてきます。
[ 2013/01/13 23:25 ] [ 編集 ]

引き続き・・・

>うっちーさん

最初の例は確かに私も驚きました。撮っている間はそんなに感じなかったのですが
PCで見ると「あら~?」と驚いた次第で、そこから最適な撮影条件をいろいろと
試行錯誤しています。いずれまた続編もアップします。
フォーカス・アシストやセッティングの複数登録(最大15)はGXRのありがたいとこ
ろで、カスタマイズすれば瞬時にカラー、モノクロ、セピアに切り替えられるのも
使い勝手がいいですね。
[ 2013/01/14 11:27 ] [ 編集 ]

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